ドイツ環境省のバーバラ・ヘンドリクス大臣が、肉食の環境負荷について警鐘を鳴らすために、省内の公式行事を菜食にすることを決定しました。
通達では、「本省には、肉食のマイナス面と戦う責任があり、模範とならなければならない」と、強い姿勢を示しています。同省が率先して取り組むことで、肉食の環境負荷が極めて高いことを社会一般に知らしめるのが目的です。
重要な選挙を控えて連立与党内での政治的緊張もあり、食料大臣からは「肉や魚もバランスのとれた食事だ。国民の選択の自由に介入するのか。」などと批判的なメッセージも出されています。
これに対して大臣は、「皆さんに食事法を強制しているのではありません。私たちは環境を守るためのよい模範例を示したいのです。何故ならば、菜食は肉や魚よりも環境に優しいからです。」と述べています。
今回の決定は法令ではなく、象徴的な事例にとどまりますが、それでも環境省によるこのような決定は、社会に対する強いメッセージになったといっていいでしょう。(2017.2.26)
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